韓国旅行記１日目その４
いいかげん歩き回って疲れた私。国立国楽園から地下鉄の駅に向かうの帰り道。屋台を見つける。ソーセージ等とキオスクで売っている様な物を売っている。そういや昼飯食べてない。
얼마입니까?
「オルマムニカ？（いくらですか？）」
通じた。
천원.
「チョンウォン（千Ｗ）」
温め直して（屋台の中に油の壷があり、揚げ直すという感じ）、私の手に渡る。歩道に立ちながら食べていると、軍人さんの姿をちらほら見かける。地下鉄でもちらほら軍人さんがいたっけ。そういや韓国では兵役義務があるんだっけ。日本は平和だなぁ、等と思いながら街を眺めているうちにソーセージを食べおわったので、地下鉄に乗りこむのだった。
そしてホテルへ。キーをもらう。韓国語でやろうと思ったら、顔を覚えられてしまったらしく、何も言わないうちからキーを渡された。ちょっと悔しい。そして一休み後、晩御飯へ。とは言ってもどんな店がいいか解らない。ここは安心安全なホテルの食堂がよろしい、と判断しホテルの一階へ。
安ホテルだけあって、対応が遅い。注文とりに来たのが席についてしばらくしてからだとは。
어서오세요.
「オソオセヨ（いらっしゃい）」
遅かったのでメニューを読む時間が出来ていた。
갈비구이정식하나 멕주하나주세요.
「カルビクイチョンシクハナ、メクチュハナチュセヨ（カルビ焼定食一つ、ビール一つ下さい）」
ちなみになぜかビールは「ビール」という発音でなく、「麦酒」の韓国語読みである「メクチュ」である。
が、今回はうまく通じなかったらしい。片言日本語会話で注文は終わってしまった（泣）。
さて、食事。キムチと冷えたキムチスープが出てくる。ビールのつまみに食べていたら全部食べてしまった。料理を持ってきたお姉さん、ビビる。
「モウ！！！？」
もう食べたのか？と言いたいのだろう。
네 맛있어요.
「ネー、マシイッソヨ（えぇ、美味しかったよ）」
と言い、その問いに答える。通じたかどうかは不明だが、その後キムチのお代わりが運ばれてきた。よろしい事である。
ふと思い出す。そういや韓国ではお客様には腹一杯食べてもらうのが礼儀で、お客はそれに応える為にもう腹一杯頂きましたという事を示すためにご飯を一口残すのが礼儀だと。「農家の皆さんに申し訳ないから‥」とはまるっきり正反対の世界である。しかし両方とも正しい、というのがなかなか笑える。蘊蓄はおいておいて、そうなるとさっきのキムチお代わりはそのせいなのだろうかという不安が沸いてくる。
料理はなかなか美味しい。しかし韓国来た甲斐あったと言える代物ではない。そしてそんな事を考えている間に食べおわる。しかし一口残す。その時、ウェイトレスが通る。私のテーブルを見た。とたん、ものすごいびっくりした顔をした。今回もまた
「モウ！？？？」
である。が、次の瞬間にお椀の中のご飯一口を認めると、ものすごいホッとした顔をして引き下がるのだった。どうやら、上記文化はまだ韓国内に残っているらしい。よい事だ。
そして部屋に戻り、眠りに入るのだった。