韓国旅行記2日目その1

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 今日はW杯3位決定戦である。気分的にはクロアチアに勝って欲しいが、オランダには勝てないだろう、と思いながらテレビをつける。
 KBS。当然の事とは思うが、W杯を中継している。言葉は不明。しかし、チャンネルを変えると日本語が聞こえてくるチャンネルがある。そう、BSがここまで届いていたのだ。が、いかんせん画像が悪い。音声も雑音がいっぱい入っていた。私は韓国語でもある程度はっきりした映像でW杯を見たいのだ。
 実はKBSの画像もちょっと汚いので、このホテルのアンテナの立て方に問題があるのだろう。なんにせよ今のところW杯を見る手段はこのTVだけなので、これにすがる。

 オランダが終始押し気味に試合を進めている様に見える。が、何故か点を取っているのはクロアチア。シュケルのシュートコントロール力が城にあれば‥と何回も考えてしまった。そのようにして見続けていたのだが、異変が起こった。
 何と、W杯の最中にゴルフの試合中継が入ったのだ。テニスが長引いて録画試合をリアルタイムよりちょっと遅れて流すのとは訳が違う。いや、4年前の日本だったらこれぐらいの事平気でやっただろう(4年前ってW杯の試合中継ってあったのかな?)。しかし韓国もサッカーはかなりの人気じゃないのか?
 をいをい、このゴルフ中継最中に点でも入ったらぶん殴るぞお前(って誰を殴るんだ)と毒づきながらTVに見入る。
 結局ゴルフ中継とゴールの瞬間が重なる事はなく、平和に試合を見終わる事が出来た。クロアチア強いっすね。
 さて、前にもお話したが、韓国語では外来語はそのままであるので「シュート」「オフサイド」等の言葉が聞き取れる。ちなみに「選手」の韓国語読みも「センシュ」(ちとアクセントは違うが)となるのでこれも聞き取れる。

★ちなみに帰国後の情報で、そのゴルフ中継は、多分現在韓国の人の期待を集めているゴルファー、朴セリの試合中継の可能性が大である事が判明。朝日新聞によると、W杯も不振だったために韓国々民の期待を期待を一身に集めているのだそうな。

 その後、当然眠る。そして二三時間後に起きる。

 今日は宮殿跡巡り。そう、日帝時代に滅ぼされた李王朝の宮殿跡。まずはホテルから近い「宗廟(チョンミョ)」に行く事にする。

 そこに行く途中に屋台を発見。パンに卵焼きらしき物をはさんだ物を売っている。この時点で朝飯は食べていない。よってそれを指差し、
「イゴハナチュセヨ(これひとつ下さい)」
 と言う。通じる。鉄板にその薄いパンと卵焼きを乗せ温め直す。そして最後に砂糖をまぶし卵焼きをパンにはさみ、それを丸めて紙でくるんで出来上がり。
「オルマイムニカ?(いくらですか?)」
 通じる。
「チョンイーペクウォン(1200W)」
 交渉成立。マナー違反かな?とは思うが、路上で売ってて立ち食いが悪いなんて事はなかろう、と判断し、歩きながら食べる。砂糖をまぶしていたせいもあって、ちょい甘い。パンと卵焼き(具がいっぱい入っている)の相性もよく、結構美味しい。
 ここに至って、「韓国の食べ物はみんな辛い」という事に対して眉につばをつける私だった。昨日のソーセージだって辛くなかった。

 さて、そうこうしているうちに入り口に。どうやら券が必要らしいのだが、券売り場がなかなか見つからない。ようやく他の旅行者が買うのを見て場所を発見した私だった。
 なんとこちらではチケットが大人と子供の二種類ではない。大人と青年と子供だったと思う(間違ってたらすまん)。そして軍人(ちなみに安い)。25歳以上が大人。私は大人だ。
 例の如く「大人」という単語のハングル表記はある。読むだけだ。
「オルンハナチュセヨ(大人一枚下さい)」
 通じた。チケットが差し出される。が、何か変だ。二枚ある。不思議に思いながら二枚取ろうとする。相手は離さない。何だ?良く見る。その二枚に色が違う部分がある。‥大人と青年のチケットそれぞれ一枚だ。
 結局通じていなかったのだ。初め通じたと思っただけにショック大である。そのショックを受けながらも大人の方のチケットを受け取り中へ。

 あまり人はいない。現地の人の散歩道になっている様な雰囲気。でも入場料は払うはずなのできっと清掃人なのだろう。のんびりとしている。そして私はその中をがしがし歩き回るのだった。
 説明の立て札を見ると「壬辰倭乱で焼失したものを復元」と日本語で書いてある立て札が多い。これは旅の前に読んだ『韓国 近い昔の旅』という本に書いてあった通りだ。豊臣秀吉の朝鮮出兵の時の事。過去の事とはいえ、なんか複雑な気分になる。

 しかし、朝もある程度早い(にしても日本では店が活気づきはじめる時間)せいで全然人がいない。宮殿跡に一人でたたずみ妙な気分を味わったりした。

 さて、特に変わった事も起きずにこの場所を後にする。
 次はその北にある「昌慶宮(チャンキョンクン)」。


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