★★『母性の復権』林道義著、中公新書1497


 一時大ブレイクした『父性の復権』の著者の母性版。内容的にはやはり前者の方が上だと思う。というか、『母性の復権』は主張しているというより、反論している、という雰囲気が漂っている。きっと『父性の復権』のベストセラーによって、色々な人々から反論その他を受けたものと思われる。それに対しての反論という意味あいが感じられた。

それのせいか、参考文献がなんか多い。『父性の復権』の反論者が色々参考文献を使ったからなのだろうか? そして著者一人だけの考えでないことをアピールしているように見えた。

おそらく反論者の多くは自分が女性で働いている人でうまく家庭生活を送っている人か、そういう女性を妻にもつ男性なのだろうけど、「うまくいってるよ、ほほほほほ」とか「私たちは特別にうまくいってるわよ」とでも思ってればいいと思う。そんな反論すると余計に当てはまりそうだから否定したいだけなんじゃ?と思ったりもする。
著者は相当な数の人々を見てきているはずだし、それに基づいて出した答えには意味があると思う。もちろん方向性であって、すべての夫婦関係にそれがあてはまる訳ではないとも思う。

なんにせよ、自分が結婚して子供つくらんといかんね、これは。


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