−−−★★『海賊キャプテン・ドレーク』杉浦昭典著、中公新書836



 キャプテン・ドレークといえば女王認可の海賊船長。彼についての物語。とはいっても新書だから小説ではなく、伝記本的な感じ。まずは彼が生きた大航海時代とはどんな時代だったのかの説明から始まる。簡単に言ってしまうと莫大な財産を生み出す香辛料(奴隷もね)を東洋(やアフリカ)から運ぶための海路の開拓に各国が熱を上げていた時代。ちなみに始めて世界一周したのはマゼランだけど、二人目はドレークとの事。 それで、航海に出るのはただじゃ出来ない。多額の金が必要。で、株式会社方式で投資者を募って金を集め航海が成功して儲かったら配当金をもらうというしくみ。

 ドレークも始めはそんな普通の航海の乗組員だったけど、そのうち海賊に変更。それでスペインといざこざを起こしまくりイギリスの正規軍の様な感じで働いたりもする。しかし最後はなんか海賊ではなく本当の正規軍の様な感じになってしまって苦戦して、病死。海賊から自由を奪っちゃいけませんな。

 ドレークの伝記本でもあり、大航海時代を知るための本でもあるとおもいます。

章題紹介

1.大航海時代の幕開け

2.冒険商人西へ

3.パナマに現れた海賊

4.海賊船地球を回る

5.無敵艦隊来りて去る

6.提督洋上に死す


2002/12/14(Sat)


新書目次のページに戻る