でも、干し葡萄嫌いな人間が干し葡萄入りピラフから干し葡萄を外すか如くその手の洗脳部分を取り去れば興味深い本。

　基本的に、何故北朝鮮（韓国もその要素はあるとは思うが）はあれほどまでに自分が一番でないと気が済まないのか、何故母なる＊＊様、我らが父＊＊＊様など、親子になるのか、などなどそこらへんについては興味深い分析を行っています。

　そして所々にある冷静な提言など、私が好きだった頃の著者の文章が戻っています。が、やっぱりまだ洗脳部分残ってます。

　北朝鮮からの報道など、笑えるほどの自賛文句はどんな歴史背景からくるのか、どんな文化背景から来るのか、その分析力は非常に高い。これを読むと日曜によくやっている北朝鮮の自賛報道が理解できます。納得は出来ないかもしれないけど。

　で、金日成とはなんでも特定の人物でなく、伝説的な抗日の英雄で特定の人物を指す名前ではなかったが、かの人物がその名を名乗って＊＊＊なる文章があったのだが、本当だろうか？本当なら今頃マスコミで面白おかしくドラマ仕立てで報道されているはずなのだが。

　あと、マスゲームに関して、”日本人は「気味が悪い」という人が多い”とあるが、私はあれはちょっと見てみたい。兵器よりもあれを輸出して外貨稼げと進言したいぐらいだ。

　で、メインはいいんだけど、たまに洗脳部分出てくるからやっぱり★一つ。洗脳部分出てこなければ★三ついったのに。あと第７章は疑問符つきまくりの章でした。ここはあまり読まなくていいと思います。

　章題

序章．北朝鮮に恐怖を抱かなくなった韓国

１．専制独裁主義のルーツは李朝にあり

２．チュチェ思想のルーツは儒教だった

３．小中華思想と日本を見下す侮日観

４．大国への屈折−事大主義と中央集権主義

５．自民族優越主義という害毒

６．父系血縁制と身分制

７．国民を愚かにする理念主義とハングル専用政策

2003/10/12（Sun)