紛争とその被害者（難民含め）は結構各種メディアで取り上げられていると思いますが、これは国連とかが関与して紛争を中断させた後に行う、再び紛争が起こらない様にする為の武装解除にかかわる話。

　武装解除を進めるのに中立的な武装集団が必要な矛盾。人道論で片付けられないような現状だけどそれを進めるのに人道論の世論から発生する各国援助資金が必要な矛盾。 そして人道資金だろうがなんだろうが多額な金である事は変わりなく、そこに発生する利権争いや外交戦略とか。 そしてそこで日本が果たせるのはどんな事か、実際やった（可能だった）のはどんな事かが現場の目で書かれています。

　紛争に興味を持っている方（表現が不適切か・・）にお奨めです。
　それだけでなく、著者の歩んできた経歴というかそんなのがすごい。こんな武器を突きつけられる事もあるこの役割を強大な胆力でこなして行くためにはこんな経歴で精神を鍛えていたからなんだろうな、と思います。もちろん天性の何かもある気がする。

そういえばスリランカの内戦は国連関与でなく終わりました（のか？）が、元々民族差別があったという現地。今後どうなるのか気になる所です。

2009/06/13（Sat)