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★『いまどきの「常識」』香山リカ著、岩波新書969 章題 まえがき １．自分の周りはバカばかり−人間関係・コミュニケーション篇− ２．お金は万能−仕事・経済篇 ３．男女平等が国を滅ぼす−男女･家族編 ４．痛い目にあうのは「自己責任」−社会篇 ５．テレビで言っていたから正しい−メディア篇 ６．国を愛さなければ国民にあらず−国家・政治篇 あとがき

　今流行っている考え方や流れに関しての著者の提言やコラム（？）という感じ。共感できる部分もあれば、それはちと違うと思う、という部分もあり。まぁ、著者自身第５章で、テレビが意図を持って情報を流すとそれが正になってしまうという事に懸念をもっているし、本で書いてあったからと言って正にしてしまっては著者に対して失礼か。

　あとちょっと感じたのが、実は一番書きたかったのは第６章ではないかと思うぐらい、そちら関係の話がにじんでいる。ちなみにこの部分に関しても同感できる部分ありそうでない部分有り。共感できる部分としては＊＊＊でなければ＊＊＊＊でない、と極端なものの考え方が危険という事とか。

　ナショナリズムに関して結構危機感を覚えているらしいのだが、心理学者なのだから、そこらへんを心理学者や精神病理の観点から語って欲しかった。

2005/12/18（Sun)