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★★『リサイクル幻想』武田邦彦著、文春新書0131

はじめに
第1章 なぜリサイクルが叫ばれるのか
第2章 今のリサイクルは矛盾している
第3章 リサイクルから循環型社会へ
第4章 「分離の科学」から労力を知る
第5章 「材料」と「焼却」の意味を知る
第6章 来るべき循環型社会を考える
おわりに


 要は、リサイクルとか叫ばれているが、そこだけに目をやると却って環境に悪いですよ、という事の啓蒙本。
 この本では書かれていなかったけど、古紙を再生するために漂白剤をばしばし使っていると結局川の環境を汚すことになっちゃったり、ペットボトルをリサイクルするにしても運搬につかうトラックなどの燃料費や再生処理にかかる
エネルギーもちゃんと考えないと本末転倒、とか。レジ袋削減の為にエコバックを作りまくっているというのも本末転倒である事が結構話題になってますね。

 ただ、本文中では鉄くず中の銅を取り除くのは困難とかたびたび言っているのだが、ネットで調べると結構研究している人とその結果が検索可能。あれ?
 人工鉱山計画とか興味深い話も多いけど、ちょっと脅かしが過ぎるんじゃ?と思う点もちらほら。

 とはいえ、リサイクルを考えるときにはリサイクルにかかるコストも頭に置かないといけないという重要なポイントを色々な面から語ってくれるのでエコに興味のある人は読んで損はないと思います。

2006/08/14(Tue)


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