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★★『ヒューマン2.0』渡辺千賀著、朝日新書022 第１章　はじめに 第２章　わたしは誰でしょう 第３章　インターネットで起こる変化 第４章　シリコンバレーって何だ 第５章　人生と仕事 第６章　人生とお金 第７章　シリコンバレーで誕生する４つの働き方：ヒューマン2.0 第８章　ヒューマン2.0のルール 第９章　最後の友達は家族 第10章 おわりに

　副題には「web新時代の働き方（かもしれない）」とある。本人が（かもしれない）と断定を避けているぐらいだから、内容も題名や副題とはちょっと違うと思う。章題から解るとおり、結局はシリコンバレーとはどんなところかの紹介＆解説に終始している本。

　いや、本の内容自体は面白い。IT技術オタクがたくさんいると、それを細分化するためにギーク（知識バリバリの使える奴）とかナード（使えるスキルの無い単なるオタク）という言葉があるとかノーベル賞クラスの人がうじゃうじゃいるとか土地や家はバブリーな値段だとか。欄外の小話も面白い。
　将来日本にもこういう地域が出来上がるかもしれないし、心の準備をしておくのもいいかもしれない。

　ただ、ヒューマン2.0という題はちと違うな、と思う。2.0というキーワードに引っかかる時点でシリコンバレーにある程度の興味を持つ人という事なのかもしれないが、IT関連の仕事をしている人か、将来それになる人以外はほとんど関係の無い話。

　繰り返しになるが、シリコンバレーという所がどんな所か興味のある人には非常にお薦め出来る本。IT関係者以外でこれからの人生や身の振り方を考えたいと思ってこの本を買おうと思っている人には止めておけと言うと思う。

2007/01/04(Thu)