2006年12月


『 剣客商売(11)春の嵐 』 池波正太郎著、新潮文庫

 大治郎の子供うまれて小兵衛はでろでろ。そんな平和なはずの日々にも事件は容赦なく襲い掛かってくる。腹の調子がおかしくて野●●をしている所に自分を襲う算段をたてているのを立ち(?)聞きしちゃったり。道端の扇子売りが関わっている敵討ちに関わったり。この巻では昔の教え子との話で母親としての三冬が出てきてなかなかよかったです。三冬の過去にそんな事があったとは。

2006/12/17(Sun)

『 石油の歴史 』 エティエンヌ・ダルモン/ジャン・カリエ著、三浦礼恒 白水社 文庫クセジュ

 名酒倉庫で紹介している「GOLD」みたいな感じだといいなと思っていたが、金の様に基本的にそのままでは価値が無いものと違って、産業として重要なものだけにその手の物語的話は無かった。

 元々は地上ににじみ出ている程度の量だったが、”これが量産できればすごい事になる”と思った人々の資金力と行動力と現場の人間の手によって最初の石油掘削が始まる。一旦それが成功したらもうゴールドラッシュならぬ石油ラッシュ。その後は国家レベルの話になり、実際民間企業も各国の政府との政治的駆け引きが出てくる。そんな色々な経緯が書いてある本です。

2006/12/17(Sun)